[4] アドビ イラストレーターでグリッドに色を塗る

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ピクセルアートをご存じでしょうか?小さな四角で構成されている絵のことで、初期のコンピュータやビデオゲームの画面を思い起こさせるアートです。

ここからの作業は、ピクセルアートを作る作業に似ています。ピクセルアートは正方形で作りますが、手織りのグリッドは、横に長い長方形で構成されます。この長方形でピクセルアートを作っていきます。

今回の記事では、Adobe Illustrator に取り込んだ下絵を使って、グリッドに色を塗っていく作業を紹介します。

最初に言っておくと、今回の作業は少し根気が要りますが、最後までお付き合いいただけたらうれしいです。

前回までの記事は、以下のリンクから参照してください。

今回の作業の大まかな手順としては、以下になります。

  1. 下絵を移動・回転し、位置を決定する
  2. カラーガイドで好きな色を選んでスウォッチに保存する
  3. グリッドの長方形を複数いっぺんに選択し、色をつけていく
  4. ファイルを保存する

1. 下絵を移動・回転し、位置を決定する

前回の記事では、下絵を取り込んだところまでの作業が完了しました。

今回は、この下絵を移動したり、回転したりして、実際に織るときにどのような位置と角度に配置するかを決めるところから始めます。

  1. ファイルメニューから開く を選択し、前回保存したファイルを開きます。

  2. アートボード全体が見えるように必要に応じて画面を拡大または縮小します。

    画面拡大・移動のショートカットキー:
    • ズームツールを選択するときに、キーボードの「Z」を押すとズームツールに切り替わります。この方法以外に、一時的にズームツールを使いたい場合は、Mac の場合は、「スペースバー + Command 」、Windows の場合は、「Ctrl + スペースバー」を押すと、ズームイン(画面拡大)ツールになります。ズームアウト(画面縮小)ツールにしたい場合には、Mac の場合は、「スペースバー + Command + Option」、Windows の場合は、「Ctrl + Alt + スペースバー」を押します。

    • アートボードを動かすツールとして、手のひらツールを使います。キーボードの「H」を押すと、手のひらツールに切り替わります。この方法の他に、一時的に手のひらツールにしたい場合には、キーボードのスペースバーを押すと、手のひらツールになります

  1. 現在3つのレイヤーが作成されています。下絵を置いたイメージレイヤーのみ編集できる状態にします。イメージレイヤー以外はロックします。

  1. 選択ツールを選択し、下絵の画像をクリックして選択します。

    四つ角のどれかにマウスを移動し、回転マーク(丸角の矢印)が表示されたら、画像を回転することができます。

    画像の大きさを変更したい場合も、四つ角のどれかにマウスを移動し、拡大・縮小マーク(直線の矢印)が表示されたら、画像の大きさを変更できます。このとき、キーボードの Shift キーを押しながら行うと、縦横比が保持されたまま変更されます

    ドラッグして、画像の位置を調整します。

サンプルの蓮の花では、織るときにスリット(縦ライン)ができるだけ少なくなるよう、イメージを90度回転して横向きに配置しました。これで、下絵の位置が決まりました。


2. カラーガイドで好きな色を選んでスウォッチに保存する

次に、カラーガイドで好きな色をいくつか選んで、スウォッチパネルに保存をしておきましょう。

  1. ウィンドウメニューからカラーガイドを選択し、カラーガイドパネルを表示します。

  2. スウォッチパネルが表示されていない場合は、同じく、ウィンドウメニューからスウォッチを選択してください。

  3. カラーガイドパネルのハーモニールール(下向き矢印)をクリックすると、カラーグループのリストが表示されます。この中から好きな色を選択します。
    サンプルでは、モノクロマティックのカラーグループを選択しています。

  1. カラーグループを選択すると、カラーガイドにカラーバリエーションが表示されますので、その中から好きな色をダブルクリックします。
    サンプルでは、丸で囲ったピンクをダブルクリックしました。

  1. いまダブルクリックした色がカラーガイドの一番左上の枠に適用されます
    同時に、スウォッチパネルにも同じ塗りが適用されます新規スウォッチをクリックします。

  1. 色にわかりやすい名前をつけて、OKをクリックします
    これで、スウォッチパネルに色が登録されました。

  1. 同じ手順を繰り返し、いくつかの色をスウォッチに登録します。
    お手持ちのヨコ糸の色がいくつかあると思います。どの色で織るか考えながら色を登録するのも楽しいと思います。

    ここでは、ラフなデザインを作ります。色について考えたり修正したりする作業は、また別の記事で説明したいと思いますので、まずは、好きな色、使ってみたい色などを登録してみてください。


3. グリッドの長方形を複数いっぺんに選択し、色をつけていく

色の登録が終わったら、次は、デザインによっては、時間のかかる作業となりますが、グリッドの長方形に色をつけていきます。このとき、以下のステップで、できるだけいっぺんにたくさんの長方形を選んで、色をつけたいと思います。

  1. グリッドレイヤーのみ編集可能な状態にします。イメージレイヤーはロックし、グリッドレイヤーのロックは解除します。

  1. 一番下にある花びらから色をつけていきます。グリッドの長方形の内側がよく見える状態まで画面を拡大します

  1. 選択ツールで、グリッドの長方形の内側にマウスの先端を置きます。このときに、マウスの先端の矢印だけが見える状態であることを確認し、クリックして、下にドラッグします。

    これで、縦に並ぶ複数の長方形を一度に選択することが可能となります。

    これは、グリッドテンプレートを作った際に、長方形の塗りを「なし(透明)」に設定しているからこそできる作業となります。もし、長方形の塗りに何か色がついていると、クリックしてドラッグする際に、その長方形が動いてしまいます。

    グリッドテンプレートの作り方については、「アドビ イラストレーターで作るグリッドテンプレート」を参照してください。

    もし長方形が動いてしまった場合には、編集メニューから移動の取り消しを行います。
    または、キーボードショートカットキーを使って、Mac の場合は、コマンド + Z、Windows の場合は、Ctrl + Z で取り消します。

    選択がうまくいかない場合には、アートボードの何もない場所を一旦クリックしてから、再度選択しなおしてください。
移動の取り消し

  1. 複数の長方形を選択している状態で、スウォッチパネルに登録した色を選択します。

  2. 続いて、隣の列も縦に複数の長方形を選択し、同じ色をつけていきます。一つ目の花びらの色が塗られるまで繰り返します。

  1. 上記の作業を繰り返し、蓮の花びら8枚と茎が塗られた状態となりました。


4. ファイルを保存する

いったんここで、ファイルメニューから保存を選択し、ファイルを上書き保存しましょう。


失敗したバージョン

実は、私は、一回目にグリッドを塗りつぶしていったときは、蓮の花を横向きにせずに、デッサンと同じ向きのまま色をつけていきました。そのときの状態が以下の画像です。

実際に織ったときのことを想像し、縦のスリットが何か所か発生してしまうことに気づきました。これは、織るときに難しそうだなと感じました。

そのため、この記事では、蓮の花を90度回転して横向きにしてグリッドデザインを作る手順を紹介しています。

デザインの向きを考えるときの例として参考になれば幸いです。



今回は、ラフなグリッドデザインを作っていく作業を行いました。

次の記事では、実際に織るときのヨコ糸の通り道のことを考えて、グリッドデザインを調整していく方法を紹介します。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。