
これまでの作業は、グリッドデザインの作成と調整、ヨコ糸の色にできるだけ近い色の登録、など、細かい作業ばかりだったかもしれません。
今回は、グリッドデザインの配色を考える作業になります。いままでの作業と比べたら、もうそれほど細かい作業ではなく、ソフトウェアのすばらしさを実感する作業となると思います。
前回までの記事は、以下のリンクから参照してください。
- [1] Illustrator の基本情報・基本操作については、手織りグリッドデザインのためのアドビ イラストレーター
- [2] グリッドテンプレートの作り方については、アドビ イラストレーターで作るグリッドテンプレート
- [3] 下絵を取り込む方法については、アドビ イラストレーターに下絵を取り込む
- [4] ラフなグリッドデザインを作る方法については、アドビ イラストレーターでグリッドに色を塗る
- [5] グリッドデザインの調整方法については、織りやすいようにグリッドデザインを調整(アドビ イラストレーターでの作業)
- [6] ヨコ糸に近い色を登録する方法については、アドビ イラストレーターでグリッドデザインのためのヨコ糸色合わせ
今回の記事では、以下の項目を説明し、グリッドデザインを完成させていきます。
1. レイヤーの使い方をマスターする
これまでの記事で、レイヤーパネルの以下の機能について、何度か触れてきました。
- 新規レイヤーを作成
- レイヤーのロック
- レイヤーの表示・非表示



上記の機能の他に、レイヤーを使って効率的にデザインを考えるために、知っておくとよい使い方を紹介します。ステップは、以下です。
- ファイルメニューから開くを選択し、グリッドデザインのファイルを開きます。
- レイヤーパネルで、グリッド以外のレイヤーを非表示にし、ロックします。グリッドレイヤーのみが表示され、編集できる状態です。

- グリッドレイヤーを選択し、新規レイヤーを作成をクリックします。グリッドレイヤーの上に空のレイヤーが作成されます。
ここでは、新規レイヤーの名前を「Color 01」とします。

- 選択メニューからすべてを選択を選択します。
または、ショートカットキーで、Mac の場合は、コマンド+A、Windows の場合は、Ctrl+A を使います。

- 編集メニューからコピーを選択します。
または、ショートカットキーで、Mac の場合は、コマンド+C、Windows の場合は、Ctrl+C を使います。

- レイヤーパネルで「Color 01」レイヤーを選択してから、続けて、編集メニューで同じ位置にペーストを選択します。

- 「Color 01」レイヤーにグリッドレイヤーと同じオブジェクトがペーストされました。

- グリッドレイヤーを非表示にし、「Color 01」レイヤーのみ表示してみると、グリッドレイヤーと同じオブジェクトが同じ位置にペーストされていることがわかります。

次のセクションでは、「Color 01」レイヤーで配色の作業を行っていきます。
2. グリッドデザインの配色を効率よく変更する
では、前回の記事「アドビ イラストレーターでグリッドデザインのためのヨコ糸色合わせ」で登録したスウォッチライブラリを開いて、登録したヨコ糸の色を使って、配色の作業を行っていきましょう。
- スウォッチパネルの右上のメニューから、スウォッチライブラリを開く > その他のライブラリ を選択します。
- 前回保存したスウォッチライブラリファイルを選択して、スウォッチライブラリのパネルを開きます。

スウォッチライブラリの色を使って、配色の作業を行っていきます。左の図が変更前です。これより、右の図のような配色にしていきます。


2-1. 同色のオブジェクトをいっぺんに選択して色を変更
まずは、背景の色を黄緑にし、茎の色を薄い緑にしていきます。それぞれのパーツの長方形をいっぺんに選択する方法を使います。
動画の下にステップを記載します。
- 「Color 01」レイヤーで、背景の長方形をいくつか選択します。
- 選択メニューの共通を選択し、カラー(塗り)を選択します。
- 背景の長方形のみ選択されました。スウォッチライブラリから黄緑をダブルクリックすると、背景に色が適用されました。
- 同様に、茎の緑を薄い緑に変更します。同じステップで、茎の長方形をどれか一つ選択します。
- 選択メニューの共通を選択し、カラー(塗り)を選択します。
- スウォッチライブラリで薄緑を選択し、色を適用します。
このように、複数の長方形をいっぺんに選択して色を変更することができます。
2-2. オブジェクト選択の上級編
次は、それぞれの花びらの色を変更していきます。同色の花びらを選択して、その周りのオブジェクトをロックすることで、個別の花びらが選択しやすくなります。
動画の下にステップを記載します。
- 一番上の花びらの長方形をどれか一つ選択し、選択メニューの共通/カラー(塗り)を選択します。
- もう一度、選択メニューを開き、今度は、選択範囲を反転を選択します。
- そうすると、濃いピンクの花びら以外が選択されました。
- オブジェクトメニューを開き、ロック/選択を選択します。
- そうすると、濃いピンク以外のオブジェクトがすべてロックされ、濃いピンクの花びらが選択しやすくなりました。
- 最初に、下の濃いピンクの花びらを選択します。選択ツールでドラッグして、一部を選択し、次に、キーボードの Shift キーを押しながら、残りの部分を選択します。
Shift キーを使うと、現在の選択も保持しながら、別のオブジェクトも選択することができます。 - そして、スウォッチライブラリからピンクを選択して、色を適用します。
- 同様に、上側にある濃いピンクの花びらも Shift キーを使いながら、何回かに分けて選択し、スウォッチライブラリから薄いピンクを選択します。
- この二つの花びらの色の変更が終わったら、オブジェクトロックを解除します。オブジェクトメニューを開き、すべてをロック解除を選択します。
残りの花びらも同じステップで色を変更していきます。
以下の図のように、Color 01 の配色が完成しました。

3. 複数の配色を考えて、レイヤーで比較する
一つ目の配色が出来上がったら、同じ手順を繰り返して、他の配色を考えるのも楽しいものです。
手順1で説明したステップで、別の配色のためのレイヤーを作り、手順2で説明したステップで、色をいっぺんに変更していきます。
サンプルでは、あと二つ配色を追加してみました。
レイヤーパネルで各レイヤーを表示または非表示にして、それぞれの配色を比べることもできます。
以下の動画でステップを確認してください。
レイヤーで比べる以外に、新規ウィンドウを表示して、一つの画面に並べて比較することもできます。
動画の下にステップを記載します。
- 「Color 01」レイヤーを表示し、ウィンドウメニューから新規ウィンドウを選択すると、もうひとつ別のウィンドウが開きます。
- 新しく開かれたウィンドウ上のタブをドラッグして、最初のウィンドウから切り離します。
- 切り離したウィンドウに対して、レイヤーパネルで「Color 02」を表示させると、「Color 01」と「Color 02」を画面に並べて比較することができます。
- 同様に、新規ウィンドウをもうひとつ開いて切り離し、「Color 03」を表示させると、三つの配色のレイヤーを画面に並べ、比較することができます。
今回は、配色を考えるときに使える便利な機能と使い方を説明しました。
上記の方法を使うと、いろいろな配色のアイデアを簡単に作成して比較することができます。
ここまで作業したファイルを最後に保存することを忘れないでください。
次の記事では、最後の作業として、織るときに参照しやすいように、グリッドデザインにもうひと手間を加える手順を説明したいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。