
以前の記事「ヨコ糸の長さを決めて効率的に織る」で、織る前に予め必要なヨコ糸の長さを準備しておく方法について紹介しました。
その方法は、事前にグリッドのデザインを作っている場合に有効であると説明しました。
グリッドを構成する長方形の個数がわかれば、必要なヨコ糸の長さがわかります。
今回の記事では、Adobe Illustrator で作ったグリッドデザインファイルを使って、グリッドを構成する長方形の数をどうやって数えるか、について解説します。
Illustrator を使ったグリッドデザインの作り方については、8回に分けて説明してきました。それぞれの記事は、以下のリンクから参照してください。
- [1] Illustrator の基本情報・基本操作については、手織りグリッドデザインのためのアドビ イラストレーター
- [2] グリッドテンプレートの作り方については、アドビ イラストレーターで作るグリッドテンプレート
- [3] 下絵を取り込む方法については、アドビ イラストレーターに下絵を取り込む
- [4] ラフなグリッドデザインを作る方法については、アドビ イラストレーターでグリッドに色を塗る
- [5] グリッドデザインの調整方法については、織りやすいようにグリッドデザインを調整(アドビ イラストレーターでの作業)
- [6] ヨコ糸に近い色を登録する方法については、アドビ イラストレーターでグリッドデザインのためのヨコ糸色合わせ
- [7] グリッドデザインの配色時に使える便利な機能については、レイヤーを利用してグリッドデザインの配色を考える
- [8] グリッドデザインを汎用性のある PDF にする方法については、グリッドデザインにひと工夫いれて様々なデバイス用に PDF ファイルにする
今回の記事で説明する内容は、グリッドデザインを構成する長方形が色別に何個あるか数え、必要なヨコ糸の長さを事前に知る方法となります。
以下の項目を順番に説明していきます。
1. 同じ色の長方形だけ選択
以下の手順で、グリッドデザインを構成する長方形のうち、同じ色の長方形だけを選択します。
- グリッドデザインファイルを Illustrator で開きます。ファイルメニューから開くを選択し、ファイルを開いてください。
- レイヤーパネルで、いくつかの配色パターンを分けて作っている場合には、一つの配色のレイヤーのみ表示させてください。
サンプルのスクリーンショットでは、「Color 01」だけが表示されています。

- バックグラウンドの長方形を一つまたは複数選択します。
サンプルのスクリーンショットでは、黄緑の長方形を複数選択しました。

- 選択メニューの共通を選択し、カラー(塗り)を選択します。
- 背景の長方形のみ選択されました。

2. 選択した長方形の個数を確認
次に、選択されている長方形が何個あるか確認します。手順は以下です。
- ウィンドウメニューからドキュメント情報を選択し、ドキュメント情報パネルを表示します。

- ドキュメント情報パネルの右上のメニューを開き、オブジェクトを選択します。
- 「パス」の横に数字が表示されています。この数が長方形の数となります。
サンプルでは、黄緑の長方形は、「4116」個あることが確認できました。

3. 必要なヨコ糸の長さを計算
上記の手順2で確認できた数字を使って、必要なヨコ糸の長さを計算してみましょう。計算式は、以下になります。
計算式:
| セル(長方形)の数 ÷ ワープの本数 |
サンプルは、39本のワープでデザインされているので、「4116」を「39」で割ると、「105.5」という数字が計算されます。
サンプルでは、テール処理を何度か行うことを考慮し、2~3段分少し余分に取り、背景の黄緑色のヨコ糸は、「110」段分としたいと思います。
実際に背景を織る際には、いくつかのパートを同時進行して織ります。ボビンに巻く際には、35段分+35段分+40段分というように、いくつかに分けると、織る作業がスムーズになると思います。
同様に、他の色も同じステップでグリッド内の長方形の数を確認し、計算をして、テール処理分を少し多めに取っていくと、必要なヨコ糸の長さを知ることができます。
以上のように、ソフトウェアを使うと、簡単に数を確認できるので、たいへん便利です。
また、予め必要なヨコ糸の分量がわかっていると、ヨコ糸をボビンに巻きすぎたり、少なすぎたりすることがなく、無駄のない作業ができると思います。
あとは、織ることを楽しんでください!

これで、グリッドデザインが完成し、必要なヨコ糸の長さも確認できました。
ヨコ糸をボビンに巻いて、準備をしたら、あとは、織ることを楽しむだけです!
以上の情報が参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。